大人のままごと 　荻昌弘

大人のままごと
荻昌弘
文藝春秋　1976　第1刷

パリの市場では芳醇新鮮な食材の山に驚嘆。あやしい系譜の「女王陛下のカレーライス」とやらのレシピに挑戦、自宅で楽しむラーメンはスープももちろん自家製。舌の上で奏でられる味覚の饗宴をかぎりなき愛情をこめて、つくる、あじわう、そしてあるきつづける著者のエネルギーは、ときに稀有珍妙な献立と偏愛的学究心を生みだす。日本と世界の美味をめぐり、プロの秘伝を発掘して調理の腕をみがき、人間にとって「食」とは何かを考察した、一読たちまち人生が愉快になる食味随筆の傑作。

目次
I　つくる
パリの空の下はんぺんも作れる
女王陛下のカレーライス
あつあつスパゲティ
ケチ料理たぁ何ごとだ
ビーフシチューを煮よう
PTAのその留守には
つくだ煮としぐれ煮の差について
ラーメン・スープはブタから来々
断ちきり・ねじきり
II　あじわう
食い自慢
空腹な目覚めのために
ダイコン、玄界灘を渡る
カイはどうしてうまいのカイ
ジンマシンなど出るもんか
鮭を見れば思い出す
すし食いねぇ
女王にとって「弁当」とは何か
チューを見なおせ、飲みなおせ
ワインブームってホント？
ムダではないぞ、食いしん坊
III　あるく
釣りならずとも要るアイスボックス
北のワイン
新しいたぁいいことだ
“食わず嫌い”の美味
ゲームの規則
肉食のエコロジー
『ミシュラン』がほしい
まわし食い
包んでちょうだい
美味のひそむところ
IV　私のだいどこ白書
あとがき
読む索引・食いもの最新情報

映画評論家だった荻昌弘さんのエッセイです。ユーモアに溢れた文章と食に対する愛情は今読んでも魅力に溢れています。出版当事私は高校生だったのですが、この本に魅了され牛タンのコンビーフを作ったり牛テールの煮込みを作ったりしていました。優れた食に対するエッセイは一読の価値ありです。（レビューより）

全体的に経年の汚れが見られますが大変楽しいエッセー集です。

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